★義務違反、資格剥奪等が適用される
●真実義務(弁護士職務基本規程5条)
・聞かなかったことにする
●誠実義務(弁護士法1条2項)
・弁護士は、誠実にその職務を行い、社会秩序の維持及び法律制度の改善に努力しなければならない。
・弁護士は、相手方を含む第三者の利益を侵害してはならない。
●違法行為の阻止義務(日本弁護士連合会会則11条)
(判例)
弁護士は、自己の受任した法律事務に関連して違法な行為が行われるおそれがあることを知った場合には、これを阻止するように最大限の努力を尽すべきものであり、これを黙過することは許されない。これは弁護士倫理の問題であるにとどまらず、法的義務である。
★禁止
●違法行為の助長(弁護士職務基本規定14条)
・弁護士は、違法若しくは不正な行為を助長し、又はこれらの行為を利用してはならない。
(例)
違法な自力救済行為、連れ去りに加担
違法性を認識しながら、依頼者に違法行為を示唆、指示する行為
●不当な事件の受注(弁護士職務基本規程31条)
・弁護士は、依頼の目的又は事件処理の方法が明らかに不当な事件を受注してはならない。
(例)
依頼者の利益のため、内容虚偽の書面を提出した
●品位を失うべき非行(弁護士法56条1項)
著しく適切を欠く非常識な表現、方法、様態で主張し、懲戒請求者の名誉、信用を著しく害したことに他ならず、社会的相当性を欠いて違法性を帯びるもの。
(例)
相手方を犯罪者扱いすること
裁判所において、虚偽の陳述や証拠提出をしているとの記述
★努力義務
●正当な利益の実現(弁護士職務基本規程21条)
・弁護士は、良心に従い、依頼者の権利及び正当な利益を実現するように努めなければならない。
・依頼者の恣意的な欲求や願望をそのまま充足すればよいことを意味するものではない。
・依頼者の依頼や指示が不当または違法な場合に弁護士はこれに応じてはならない。
(例)
訴訟代理人として、依頼者の意思に明らかに反する意思表示を行ったこと
●名誉の尊重(弁護士職務基本規程70条)
・弁護士は、他の弁護士、弁護士法人及び外国法事務弁護士との関係において、相互に名誉と信義を重んじる。