過去の歴史では世界恐慌で証券業務を行っていた大銀行が倒産し、皆が多大な損害を被った。その事が教訓になり、日本でも銀行が証券に手を出してはいけないという「金融証券分離」の法律ができた(証券取引法65条)。しかし最近、目先を動く大金に目がくらみ、「規制緩和」と綺麗事を並べて実質的にはその法律を撤廃した。
その結果「○○ファイナンシャルグループ」といった銀行業務と証券業務を行うグループが増えたが、これは要するに世界恐慌の教訓を無視して、銀行が皆から預かった金で、株や証券等の博打をする事を許した事を意味する。非常に愚かな事である。
早速、この事が仇となって日本の銀行グループはアメリカの不動産バブルに引っかかって、何兆円の単位で博打ですった。サブプライム問題である。この多大な損害による悪影響は近年中にも日本の経済に現れてくるはずである。日本のバブルの精算が落ち着いてきた頃に、今度はアメリカのバブル。。。「金融証券分離」を覆した責任は一体、誰が取るのか?